2011年 3月 19日
ゼロからの創造
10日に、ガラス作家大村俊二さんの工房を訪ね、ガラス制作の体験をさせていただきました。
前回のブログでは,その日の午前中のことまでを書きました。その後、誰もが予想もしなかった大惨事が起き、
被災地の救助、復興、原発の問題など日本中が大変な局面にあります。
被災地以外の関東では停電、電車の運休などがあり、誰もが大なり小なり、不安とストレスを抱えています。
花屋を営むものとしては、ウェディングや卒業式の中止があり、お花の注文もキャンセルが相次ぎ、大変です。
しかし、私が出来ることは何か?と考えると、花を使って人々に心の平静と癒しを与えることではないかしら・・・と思います。
今日は店先に「ご自由にどうぞ」で、開いたバラやチューリップをだしました。喜んでいただける人の元にいきました。
被災地の方のことを思うと華美なことは出来ない、という考えもありますが、こんな時だからこそ、花、自然のパワーを借りて誰もが元気にならないといけないと思います。
無事で元気な人は、元気を取り戻し、日本の経済に活力を取り戻して欲しいです。
私自身の気持ちを上げる意味でも、10日に体験した楽しかったガラス制作の様子をブログにアップします。
私は花を素材にしてアート活動をしていますが、花はそれ自身が美しい存在です。美しい素材をどう組み合わせて、形作るかが、フラワーデザイナーの腕のみせどころです。
ところが、ガラスとなると素材は無機質なもので、それをどのように形にし、色をつけるかは全く個人の力でしかありません。
ゼロから作り出すということになります。
大村さんがガラスを棒にまきつけてくれます。
1000度で解けたガラスを棒の先に巻きつけ、ガラスが重力で下に落ちないように棒を回しながら、ガラスのオブジェを作りました。
一緒に行ったスタッフの中山ちゃん。落ち着いていて上手です。
オブジェ制作の次には吹きガラスの体験。
花を活けられるような浅いベースにトライしました。
形ができて、棒から離した作品は、徐々に冷やす器具の中にいれ、数日後に出来上がります。
地震で壊れなかったその作品を大村さんが送ってくださいました。
今日、店で花を活けてみました。
ガラスのクリアーな輝きがクリスタルのような癒しを与えてくれます。
花とガラスの相乗効果です。
ゼロからの創作・・・またやってみたいです。
大村さんとお話して、ガラス体験を企画したいと思っています。
早くもろもろのことが収まることを祈っています。
大村さんの作品