2018年 5月 06日
名作誕生 つながる日本美術
東京国立博物館で行われている「名作誕生 繋がっる日本美術」の監修をなさっている美術史学者の小林忠先生と映像作家の藤ひさし氏による事前解説講座に参加しました。
お二人の軽妙な会話の中には、珠玉の知識、逸話がちりばめられていて、大変楽しく拝聴しました。
私が昨年来傾倒している長谷川等伯の「松林図屏風」も展示してあり、等伯があの絵を描くまでに至るにあたって、時代を遡り三保の松原の墨絵との繋がりをあげるなど、面白い切り口で展示がされていました。
また、伊藤若冲や狩野探幽が中国絵画を模倣し、独自の絵画を作り上げた過程なども面白く展示してありました。
「祈りをつなぐ」という空間では絵画の、普賢菩薩像 と 木彫の普賢菩薩騎象贈像が前後に一望できる展示も監修者のこだわりの様です。
古典文学、「伊勢物語」のモチーフとして、杜若文様の光琳の硯箱と打掛が同時に展示してあるのも面白かったです。
この打掛は、何度も図録や本なので見たことのあるものでした。2012年に江戸時代の着物と花の展示をさせていただいた時のことを思い出しました。