2014年 12月 01日
能舞台から思うこと
昨日は宝生能楽堂で行われたお能の舞台を観てきました。
観世流シテ方の柴田稔さんとはある会でご一緒している関係でこれまでにも舞台を拝見したことがあります。
今回は道成寺に挑まれました。
普段の温厚な柴田さんとは打って変わって、能面をつけた能楽師としての柴田さんにはオーラを感じました。
それにしても能舞台は日本特異な空間ですね。
幕も緞帳もなく、観客と一体の空間で、異空間を作り上げていく。
時には藪の中となったり、道成寺となったり・・・
日本人の見立ての感性を働かせる。
昨日の演目「道成寺」は、50キロもある鐘を吊りあげる舞台設置から最後に鐘を下ろして撤去するところも観客に見せる。
観客と一体になりながらも、舞台の上では異空間を演じる。
時空を超えた演出が繰り広げられる。
そして、時の間、空間を十分に使った演劇。
昨日は日本文化の奥深さに浸りました。
家族の京都土産の和菓子をいただきながら、つらつらと思いました。