2009年 7月 21日
重ね色目「蝉の羽(せみのは)」
平安時代、貴族の着物の襟や袖の色の組み合わせで季節感を表現し、日本人の繊細な感性を凝縮した色合わせが生まれました。それを「重ね色目」といいます。
その感性は現代の私たちにも受け継がれているもので、時代を超えた美意識です。
梅雨明けし、夏も本番というのに、なぜか曇り模様。
蝉の声もまだしません。
ですが、今日は「蝉羽(せみのは)」の重ね色目でアレンジをしました。
蝉の羽の微妙な色をイメージする色の組み合わせです。
檜皮色(ひはだいろ)と青(青、といっても緑のこと)
茶色のヒマワリが夏らしいでしょ。
そのほかに茶色のベルベロン(小えび草)。
緑色は、アンスリューム、カーネーション、セダム(弁慶草)です。
茶色いのは向日葵なんですか!
このお花は何度か見ているのですが、向日葵じゃなくて別の花だと思っていました。
素敵なアレンジですね。
簾とかよしずで暑い光を遮った、すっきりとした和室に似合いそうです。
まぁ、素敵♪
この檜皮色は成熟した蝉の体色そのものという感じですね。
うすい緑色は、羽化したての蝉の色そのものです。
重ね色目「蝉の羽」というのですね!
日本人の色合わせの奥深さに感動します。
DreamWriterさん
茶色のひまわりなんですよ!
和室でも、シンプルモダンなリビングでも・・・
深山さん
蝉の羽の色に詳しくなりましたね^^
それにしても、日本人の感性は素晴らしいです。
しっとりとして、大人なアレンジですね。素敵です!
どの国の方もそうでしょうけど、私もよく日本人に生まれてよかったなぁ。。って
思うときがあります。
こういうのを見て感動するときも、そうです。
すてきなアレンジをありがとうございます☆
ゆかふぇさん
コメント、ありがとうございます。
和と洋、古典とモダン、それらがフュージョンするときに、
新たな感動が生まれます。
高貴な感じがする色ですね。。
こんな色の蝉がいたら
うっとりしちゃうかも・・・(*´ー`*)(笑)
取次さん
今日、高輪近辺ではせみが泣き始めました。
羽の色まで、観察はできませんでしたが・・・・
檜皮色(ひはだいろ)・・
そのような珍しい色の名前があるんですね!
微妙にトーンを変化させる色目は、
移りゆく季節感・空気のようなものを
繊細に、みごとに表現していて、
風情がありますね。。
色の名の表現も、とても興味深いです。
「重ね色目」奥が深いですね。。
茶色のひまわりとのコントラストが、
夏らしくモダンで美しいです☆
ゆみさん
檜皮色は杉岡さんの範疇かもしれませんが^^
茶色の仲間です。
重ね色目、しばらくはこれを追及します。
ゆみさま、
私の範疇とは畏れ多いのですが、
まぁ言ってみりゃ、ヒノキの皮の色ってことですよね(笑)
檜の皮は杉皮と比べ赤っぽい茶色をしています。
ちなみに、檜皮(ひわだ)という言葉は「檜皮葺き」のときによく耳にします。
先日の落合さんのブログ別雷神(ワケイカヅチノカミ)が祀られた
京都の上賀茂神社の屋根も檜皮葺きのようですよ。
檜の皮は、立木に登り、表面の皮だけを剥いで採ります。
年月を経ると皮はまた再生されます。
ただし古木で、皮が厚くなければ採取できません。
檜の皮剥ぎ専門の職人を原皮師(もとかわし)と呼ぶようです。
ちなみに、杉の皮は倒したものを剥ぎます。
落合様、
色ではなくて「皮」の説明になってしまいました~(笑)
重ね色目、どんどん深めちゃってくださいね~!!
杉岡さん
すごい博学!!
先日の上賀茂神社では、20年に一度の屋根の吹き替えの費用を募っていました。
檜皮に自分の名前を入れられるって言って・・・
団十郎の名前もあった。
屋根を葺く、職人も少ないから大変だって、神主さんは嘆いていました。