2013年 6月 30日
久しぶりのパリ7日間を一挙に
6月下旬に6泊8日でパリの空気を吸ってきました。昨年はアトリエオルタンシア25周年のイベントのため、フランスに行く機会がありませんでしたので、久しぶりのフランスとなりました。
いろいろワクワクすることあはありましたが、印象に残ったことをピックアップしてブログに書きます。(旅先から日々フェイスブックではアップしていたのですが・・・)
①パリ到着の日は夏至祭と音楽祭で、日の暮れないサンジェルマンの街角ではあちこちから音楽が聞こえていました。
Cafe Floreのギャルソン、山下哲也さんとはフェイスブックを通じてお友達でしたので、一度お目にかかりたいなと思っていました。メッセージで彼のシフトを教えてくださっていましたが、パリ到着の日、先に滞在していた友人の弥生さんに、「夕飯はカフェフロールにしない?」と言われ、長旅の後の夕飯は、カフェで。
カフェフロールでは、偶然に彼とすぐお会いでき、彼のテリトリーの席に案内していただきました。
なかなか日本人が入り込めない職場で、日本を背負って頑張っていらっしゃる彼に、陰ながらエールを送っています。
②翌日は弥生さんの希望でシャルトルの大聖堂へ。私としてはランスの大聖堂に勝るものはないと思っているのですが・・・
シャルトルにある、もう一つの小さな教会、サンピエール教会にも足を延ばしました。
その小さな町の教会に入るや否や、私は鳥肌!何か感じるものがあり、なぜか涙・・・
ステンドグラスも印象的ですし、石のぬくもりも感じられました。
シャルトルに来てよかった~
③日曜日午前中は骨董マルシェへ。パリ在住の友人杉山久美さんがネットで調べてくれて、18区の公園で個人が出店している骨董市に行きました。
風が冷たく、出展者も、寒いから早く売りたい!状態(笑)
私はカンペール焼きのポットとジアンの絵皿をゲット。
それから、石の指輪を探していたのですが、「私の祖母のものです」というオニキスとシルバーの指輪に引き寄せられました。
ターコイズのものもあったのですが、黒いオニキスが気に入りました。その日からずーっと左の中指にはめています。
お気に入りに出会えて満足です
これは帰宅してから撮った写真です。テーブルマットはサンジェルマンのインテリアショップで買いました。
④月曜日、これまでになかなか行けなかったブローニュの森の中にあるバガデル公園へ。友人の久美さんと、これまたパリ在住の写真家武田正彦氏ご婦人と一緒に。
4月に新宿伊勢丹フランスウィークにて陶器メーカーGIENの講習会を担当させていただきましたが、その折、新作の「バガデル」を使ってフラワーアレンジメントをしました。そんなわけでバガデル公園を是非見たいと思っていました。
今年はパリは寒いため、アイリス、バラ、クレマチスがまだ一緒に咲いていました。
ジャーマンアイリスも是非見たいと思っていた花です。数年前、キャンドルメーカー、ポワンタラリーニュのアイリスのキャンドルをディスプレイするに当たり、
バガデル公園のアイリスを見たいと思っていたことがありましたが、その時は「アイリスは5月で咲き終わっているので、6月に行っても咲いていませんよ」、と言われたことが思い出されました。今年はラッキーでした。
⑤火曜日、今回の最大イベントともいえる、ランス(REIMS)のカテドラルへ。TGVのチケットはあらかじめ日本でSNCFのサイトからとってありました。
3回目のランスの町は記憶に頼りながら一人歩き。大聖堂は微笑みの天使とともに変わらずそびえていました。
「また来ましたよ。昨年のイベントの成功に力を貸してくれたてありがとうございました・・・」という想い。
ステンドグラスに引き込まれながらも、広い聖堂内を歩いていると、これまであまり気に留めなかった、ジャンヌダルクの像にくぎ付け。
何故か涙が・・・
これまでに何度か「ジャンヌダルク」のキーワードがあったのですが。
⑥水曜日。フラワーレッスンで使う資材の購入でマレへ。在庫切れのため、9月にまた受け取りに来るという契約。実は9月もすでに予定が決まっています。
マレにあるカルナヴァレ美術館へ。パリの歴史を感じる展示物。見応え十分でした。なぜかクジャクが印象に残る・・・。バガデル公園でも見たし、日曜日に観たピナコテックでのアールヌヴォー展でもクジャクが気になった。
夕方、コメディフランセーズの前でパリでウェディングのお仕事をする友人のなつきさんと3年ぶりに再会。最初はmixiからのお友達。今はフェイスブックで繋がっています。ご縁ってすごいね。近況報告したり、パリのウェディング事情を聞いたり。おしゃべりは尽きません。日本から持って行った、懸案のアートフラワーのウェディングブーケもお見せしながら今後のお話。ご縁が繋がるといいですね。
さらに19時半から、久美さんとルーブル美術館鑑賞。彼女はガイドの仕事をしているので、多くのルーブル展示の中から、選りすぐりをピックアップして、案内してくれました。私は今回はサモトラケのニケの像とルーベンスの絵画だけでもいいと思っていたのですが、久美さんのおかげで、充実したルーブル鑑賞となりました。
天使が船の舳先にに舞い降りたといわれているこの石像に、惹かれます。先日講演を聴いた坂東玉三郎さんも絶賛していました。
金ぴかの天井に、ジョルジュ・ブラックのモダン絵画。ルーブルで2点だけある近代絵画です。
21時半。ルーブルを出る時にはちょうど夕日が美しく沈むころ・・・
その後、久美さんとサンジェルマンホテル近くで、ディネ。一日を十分に生かせましたね。
⑦木曜日。パリ在住のフランス人友人とのアポが流れたので、ゆっくり荷造り。夜の便でパリを経ちます。
水曜日からSOLDが始まりましたので、サンジェルマン界隈で、お買い物。涼しいのでついつい長そでの物を買ってしまいました。
お昼はBS日テレで放映していた、路地にあるカフェに行ってみました。地元の人が集まる小さなカフェ。でもお料理は美味しくて、リーズナブル。
オーナーに「テレビで観ましたよ」というと、嬉しそうに「あのテレビで日本人がけっこう来るよ」。テレビの力はすごいですね。私も前からのこのカフェを知っていましたが、入ったことはなかったんです。地元民しか入れないような小さなところでしたから。でも思い切って入ってよかったわ。
若いギャルソン君も「PHOTO!PHOTO!」と喜んで写真に入ってくれました。
そして、さらに今回の旅で行ってみたいと思っていた、今年オープンしたオデオンにあるワインバー。ブルゴーニュワインだけをこだわって置いているとの事。
オデオン座の前の通りで、私には気になる場所にあるので思い切って入ってみました。そして、パリを発つ前の時間をワインをいただきながら過ごしました。
今回の旅で何を感じ、何を再認識して、何を私の今後に生かせるのか・・・反芻しています。
数年前にはパリの中の日本を追い求めていた時がありましたが、今回はそれはあまり目に入りませんでした。というか入っても、そこに興味は行かない自分がいました。パリのクラシカルな文様やレリーフを再認識し、さらにそれにプラスされたネオクラシックあたりが私の心に響きました。
長い歴史、美意識の上に現在があるパリを再認識した旅となりました。
また、ステンドグラスのカラフルな色にインスパイアーされ、街にあふれる色にも目がいきました。日本では取り合わせないびっくりするような色もパリの町には溶け込んでいます。
日本にも平安時代から受け継がれた「重ね色目」というすぐれた色彩美意識がありますので、フランスの物まねをする気はありませんが、色の魔術師と言われるように、私の色彩感性を磨いてこうと思います。